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桜の季節が巡っても
第1章 心恋の春
彼女の身体が-否、全ての細胞が一瞬にして彼の虜となったかのような感覚。
瞬く間に全身が熱を帯び、悦びに震える-。
その瞳から、逸らせない。
理屈じゃない。
理由なんかない。
本能で、泉夏はそれを確信した。
彼からはもう二度と、逃れられないに決まってる-。
戦慄く泉夏の唇は、たった一言を紡ぐ事すら適わない。
-先生。
ようやく最初に呟いたのは、心の声。
「先生…」
次は、桜色の口唇が囁いた。
「有栖川(ありすがわ)、秀王(しゅうおう)先生…」
『先生』と呼ばれた彼は、僅かにその切れ長の瞳を広げた。
瞬く間に全身が熱を帯び、悦びに震える-。
その瞳から、逸らせない。
理屈じゃない。
理由なんかない。
本能で、泉夏はそれを確信した。
彼からはもう二度と、逃れられないに決まってる-。
戦慄く泉夏の唇は、たった一言を紡ぐ事すら適わない。
-先生。
ようやく最初に呟いたのは、心の声。
「先生…」
次は、桜色の口唇が囁いた。
「有栖川(ありすがわ)、秀王(しゅうおう)先生…」
『先生』と呼ばれた彼は、僅かにその切れ長の瞳を広げた。

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