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桜の季節が巡っても
第14章 朧夜の春
今から思えばだけど。
『だから』と思い当たる節が幾つかあった。
そのどれもを自分はまるで気付かなかった。
否、気付けなかった。
なんの疑いもなく、言われた通りに信じてた。
またしても情けなさが込み上げてくる。
「もひとつ言うなら、それを買いたかったから『じっと見られてると選びづらい』って言ったわけでもないからね?」
沈黙している秀王に、泉夏は再び危惧する。
「あの時はほんとにそうだったの。だってあの後…その、替えの下着を見に行きたかったから。だから」
泉夏は真っ赤な顔で説明する。
突然の外泊だったから、何もかもの用意がなかった。
一日ぐらい-それこそシャワー同様に考えもしたが、やっぱり綺麗なものを身に付けたかった。
『だから』と思い当たる節が幾つかあった。
そのどれもを自分はまるで気付かなかった。
否、気付けなかった。
なんの疑いもなく、言われた通りに信じてた。
またしても情けなさが込み上げてくる。
「もひとつ言うなら、それを買いたかったから『じっと見られてると選びづらい』って言ったわけでもないからね?」
沈黙している秀王に、泉夏は再び危惧する。
「あの時はほんとにそうだったの。だってあの後…その、替えの下着を見に行きたかったから。だから」
泉夏は真っ赤な顔で説明する。
突然の外泊だったから、何もかもの用意がなかった。
一日ぐらい-それこそシャワー同様に考えもしたが、やっぱり綺麗なものを身に付けたかった。

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