この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恋花火***Special Starmine
第4章 星に願いを
タケルの腕の中で
ふと窓の方に目をやると、
少しだけ開いてるカーテンの隙間から星空が見えた。
「…空、夜色になってる。」
タケルがポツリと呟いた。
「ふふ。タケル昔から言ってたよね、それ。」
「え?なに?」
「夜色、ってやつ。」
タケルは小さな頃から
日が沈み空がだんだん暗くなることを、夜色と表現していた。
そんな言葉はあとにも先にも、タケルの口からしか聞いたことがない。
「私その表現がすごい好きで。使いたいんだけど、私が使ってもしっくり来ないの。」
「ふーん。そういうもん?」
「うん。そういうの、結構あるよ。」
そう、タケルにしか使えない言葉がたくさんある。
例えば"大丈夫"の言葉もそう。
タケルが使うからこそ意味があって、効力を成す。
「…夜色。」
タケルの真似をして呟いてみる。
が、例の如く、なんとなく馴染まない。
「…だから、これからもタケルのその言葉聞きたい」
他の誰かに使ったりしないでね
他の誰かと夜色を眺めたりしないでよ
ねぇ
お願い
「……自分のガキにならいつか言っちゃうかもなー。したらまた菜月は笑うんだろ。また出たそれーとか言って。」
タケルの頭の中のいつかの話に
私はいるの?
もしそうならば、すごく嬉しい。
「……タケル、好きだよ。」
寝顔にそっと囁く。
いつもふざけながらじゃれ合う私たちだけど
今日はなんだかセンチメンタルな夜。
お願い
どうかこのままタケルといられますように
いい子にします
あ、美波には嫌いって言われちゃったけど…
泣かないように頑張るから
だから……
流れ星に願い事をすると叶うっていうけど
私はいつも星よりも何よりも
隣にいるタケルのことばかりを見つめていたから
流れ星なんて見たことがなかった。
…今日もまた
夜色の空よりも
無防備で可愛い、タケルの寝顔を眺めてる。
ふと窓の方に目をやると、
少しだけ開いてるカーテンの隙間から星空が見えた。
「…空、夜色になってる。」
タケルがポツリと呟いた。
「ふふ。タケル昔から言ってたよね、それ。」
「え?なに?」
「夜色、ってやつ。」
タケルは小さな頃から
日が沈み空がだんだん暗くなることを、夜色と表現していた。
そんな言葉はあとにも先にも、タケルの口からしか聞いたことがない。
「私その表現がすごい好きで。使いたいんだけど、私が使ってもしっくり来ないの。」
「ふーん。そういうもん?」
「うん。そういうの、結構あるよ。」
そう、タケルにしか使えない言葉がたくさんある。
例えば"大丈夫"の言葉もそう。
タケルが使うからこそ意味があって、効力を成す。
「…夜色。」
タケルの真似をして呟いてみる。
が、例の如く、なんとなく馴染まない。
「…だから、これからもタケルのその言葉聞きたい」
他の誰かに使ったりしないでね
他の誰かと夜色を眺めたりしないでよ
ねぇ
お願い
「……自分のガキにならいつか言っちゃうかもなー。したらまた菜月は笑うんだろ。また出たそれーとか言って。」
タケルの頭の中のいつかの話に
私はいるの?
もしそうならば、すごく嬉しい。
「……タケル、好きだよ。」
寝顔にそっと囁く。
いつもふざけながらじゃれ合う私たちだけど
今日はなんだかセンチメンタルな夜。
お願い
どうかこのままタケルといられますように
いい子にします
あ、美波には嫌いって言われちゃったけど…
泣かないように頑張るから
だから……
流れ星に願い事をすると叶うっていうけど
私はいつも星よりも何よりも
隣にいるタケルのことばかりを見つめていたから
流れ星なんて見たことがなかった。
…今日もまた
夜色の空よりも
無防備で可愛い、タケルの寝顔を眺めてる。