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恋花火***Special Starmine
第5章 恋する乙女
翌日は雲ひとつない青空が広がっていた。


まさに試合日和だと思った。


開会式を終え、一試合目の我が校は、早々とグラウンドに入りウォーミングアップを開始。


「ユリ先輩!私それ運びますよ!!」

「え?ありがとう。」


今日は三年生に安心してもらいたいと思う。


私たちがちゃんとやれるところを見せて、安心して引退してしてもらいたいから。


重いものを運んでたら、一年マネージャーのミカコちゃんが来た。


「まだ運ぶものありますか?」

「うん!あっちにあるあれとかそれとか…」

「了解っす」


可愛い顔して体育会系のミカコちゃん。


今日もグリーンの瞳が綺麗で


ピョコンと結わえた前髪が可愛く揺れている。


「あ、大石くんだ。」

「一試合目だもん。早起きしてきてよかったー」


観客席から聞こえてきた声。


その声の主は、隣町の女子高の女の子たちだ。


なになに、タケルのこと知ってんの!?


ひえー


とか思ってたら


「あの、すいません。大石くんと同じ高校の方ですよね?」


って、その子達に話しかけられてしまった!!


なんでわかるの!?って思ったら


そういえばジャージに学校名がババーンと大きく書かれてるんでした。


「大石と…同じです…」

「やっぱりー!」


キャーキャーはしゃいでる子達のノリについていけず、私は変な愛想笑いを浮かべるしかなかった。


「ねぇ、大石くんって彼女いるの?」


きたよこの質問…


「…いますよ。」

「えー!」


なんかめっちゃ盛り上がってる。


「その子ってどんな子?」


期待を込めた目で見られる。


どうしよう、誤魔化す!?


迷いに迷って


「ごめんなさい!私です!」


本当のことを言ってみた。



「またまた。笑」


うそー!まさかの冗談だと思われてる!!


「本当ですって!」

「えー、本当に?」

「そうです!!」

「なんかガッカリー」


ガ…


ガッカリだとぉ!?


「じゃあどんなんなら納得するんですか!?」

「うーん…いい女系かなーと思ってたからぁ」

「なにそれ!?いい女系ってなに!?」

「大人っぽい人とかかなー」


…私は決して大人っぽくはない。


むしろ子どもだ…。
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