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第1章 お母さんへ

　生きてることが幸せやって誰が決めたん？
　この世は地獄やで。
　生きてるほうが辛いねんで。


　人の余命を誰が勝手に決めたらあかんって決めたん？
　人間にしか分からん人間の勝手な価値観を人間でない人間に押し付けたら、そら難儀よ。
　なあ、お母さんはわかってくれるやろう？




　ぼくはもう何も未練ないしな。




　生まれ変われんでもええと思とるくらいや。
　



　でも、お母さんはぼくを生んでくれた人やから。
　ぼくはお母さんにだけは、申し訳なくて、辛いんよ。