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第1章 お母さんへ

　こんな図体のでかい子に、そんなんする女いてないよて。　

　ほんまにおったなら、きみはなんで逃げへんかったの？

　いややったらなんできみ、タックルして逃げたらよかったやん？

　きみ、おっちゃんよりでかいよ？

　ラグビーやってるなら力あるやろ？

　むしろ、ええ思いさしてもろてよかったやん。



　てな。



　ほらな？



　世の中な、人間って少ないねん。
　分かるか？
　お母さんにはわからんやろうな。