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一族の恥
第1章 お母さんへ
なぁ、お母さん。
むかし、言うたよな。
ぼくら兄弟3人がお母さんのお腹のなかにそれぞれ宿って、おなかのなかでスクスク育って大きくなっていくのが、お母さんの幸せやったって。
自分のからだの中で人間が育ってるっていう快感でいっぱいで幸せやったって。
ぼくの言うてること、なぁ?
意味分かるか?
むかしな、里奈子のやつな。
高校んとき、毎日ぼくに弁当つくってきてくれたんや。
練習前に食う弁当な。
それがまた、中身がエグイんよ。
ハンバーグとしょうが焼き、とか、から揚げとトンカツ、とか。
2年生から3年生にかけてぼくが急にデブッたん、あれ里奈子の弁当のせいやってんで。
むかし、言うたよな。
ぼくら兄弟3人がお母さんのお腹のなかにそれぞれ宿って、おなかのなかでスクスク育って大きくなっていくのが、お母さんの幸せやったって。
自分のからだの中で人間が育ってるっていう快感でいっぱいで幸せやったって。
ぼくの言うてること、なぁ?
意味分かるか?
むかしな、里奈子のやつな。
高校んとき、毎日ぼくに弁当つくってきてくれたんや。
練習前に食う弁当な。
それがまた、中身がエグイんよ。
ハンバーグとしょうが焼き、とか、から揚げとトンカツ、とか。
2年生から3年生にかけてぼくが急にデブッたん、あれ里奈子の弁当のせいやってんで。