この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
The one …ただ一人の…
第12章 最強のライバル?
「大変です!結婚式の会場にナイフを持った男が乱入したと連絡が!」
オフィスルームにいた山下はその一報が入って、警備員と一緒に、会場に駆けつけた。
瞬間、腕から血を流している女性に目を奪われる。
花嫁の前に立ちはだかっている。

「これ以上は止めて下さい!千鶴さんの幸せを願うなら、これ以上騒がないで。」

『早瀬さん、血が……』

女性の背後で花嫁が青ざめている。

千鶴さんを別室へ。そう彼女が呟くと花嫁を他のスタッフが案内する。追いかけようとする男。

「待ちなさい!」

小さい身体で、立ち向かって行く。
男は訳のわからない事を叫びながら、刃物を振り回す。
警備員が身体を拘束し、取り押さえる。
それを見て安心して、彼女は座り込んだ。

『大丈夫ですか?』
山下は彼女の元へ駆け寄った。

「あっ、大丈夫です。あっ、床汚れちゃう。」
血が滴っているのを今気が付いた様だ。

床は大丈夫ですよ。そう答えると
山下は、彼女のブラウスの袖を捲ると、傷をみた。
10センチ位切れている様に見えた。
『とりあえず、止血を!』
山下は、自分のネクタイを外して彼女の腕を強く縛った。
そして、彼女を抱きかかえ、医務室に走った。
このホテルは医師を1名常勤させている。

処置が終わり、彼女が医務室から出てくる。
山下は彼女の側に駆け寄った。
『大丈夫ですか?』
「はい。縫ってもらったので。」
『痛みは?』
「今はまだ、麻酔が効いてて、でも、痛み止めも貰ったので、大丈夫です。」
『良かった。』
腕の包帯が痛々しい。

『勇敢なんですね。ビックリしました。刃物を振り回す相手の前に飛び出して…』
彼女は少し切なそうに、微笑んだ。

「初めて、自分が任されたクライアントさんの結婚式だったから、どうしても、成功させたくて。」

『プランナーさんをされてるんですね。』
はい。と彼女は嬉しそうに頷く。

「でも、ダメですね。花嫁さんは大丈夫だったけど、怪我してビックリさせちゃって。反省です。」

『いいえ、これはホテル側の責任です。不審者を見抜けず、式場内まで侵入させてしまったのですから。』
そう言って、山下は頭を下げた。

「そっ、そんな事ないです。」
彼女は首を振って、山下を気遣った。
/303ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ