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The one …ただ一人の…
第12章 最強のライバル?
まずは、着替えて着て下さい。
山下はそう言って、スーツのセットを渡たす。
「えっ?これっ……」
『新しいものを用意するよう支配人から仰せつかってましたので。』
「あ、代金お支払いします!」
『お気になさらず。』
山下はニッコリ笑い、彼女を職員の更衣室に案内する。
着替えて、会場に戻ると先ほどの花嫁がドレスのまま走って来た。
「早瀬さん!」
花嫁は彼女に抱きついた。
『千鶴さん、ご心配かけてすみません。』
「早瀬さん、ありがとう。助けてくれてありがとう。」
「ごめんなさい。私……」
『大丈夫ですよ。それより、千鶴さんは大丈夫でしたか?』
そう言って花嫁を気遣う。
山下は、自然に彼女を目で追っていた。
素敵な人だ。素直にそう思った。
その彼女が曄良だと言うのは言うまでもない。
それから、彼女がホテルに来ていると目で追っている自分に気がついた。
それが恋心だと気がつくまで、そんなに時間はかからなかった。
そんな時、社長秘書の桜井が話掛けて来た。
「山下、何見てるんだよ。」
『えっ?はい。別に……何も』
しどろもどろになってしまう。
「早瀬さんなら止めておけ。」
見透かされた。
『えっ?なんでですか?』
「彼女は社長のお気に入りだ。」
何かが崩れて行くのを感じた。
出来れば聞きたくなかった。多分敢えて釘を刺されたのだろう。
「あっ、愛人とかじゃないからな。日向さんの花嫁候補って意味だよ。」
『花嫁候補……』
花嫁候補なら、候補を外れればいいと思っていた。
でも、それは叶うはずもなく……二人の付き合いは山下の願い虚しく順調だった。
だったら彼女の側にいたい。と思って、日向の秘書の話を受けた。
彼女が選んだ日向という男にも興味が湧いた。
山下はそう言って、スーツのセットを渡たす。
「えっ?これっ……」
『新しいものを用意するよう支配人から仰せつかってましたので。』
「あ、代金お支払いします!」
『お気になさらず。』
山下はニッコリ笑い、彼女を職員の更衣室に案内する。
着替えて、会場に戻ると先ほどの花嫁がドレスのまま走って来た。
「早瀬さん!」
花嫁は彼女に抱きついた。
『千鶴さん、ご心配かけてすみません。』
「早瀬さん、ありがとう。助けてくれてありがとう。」
「ごめんなさい。私……」
『大丈夫ですよ。それより、千鶴さんは大丈夫でしたか?』
そう言って花嫁を気遣う。
山下は、自然に彼女を目で追っていた。
素敵な人だ。素直にそう思った。
その彼女が曄良だと言うのは言うまでもない。
それから、彼女がホテルに来ていると目で追っている自分に気がついた。
それが恋心だと気がつくまで、そんなに時間はかからなかった。
そんな時、社長秘書の桜井が話掛けて来た。
「山下、何見てるんだよ。」
『えっ?はい。別に……何も』
しどろもどろになってしまう。
「早瀬さんなら止めておけ。」
見透かされた。
『えっ?なんでですか?』
「彼女は社長のお気に入りだ。」
何かが崩れて行くのを感じた。
出来れば聞きたくなかった。多分敢えて釘を刺されたのだろう。
「あっ、愛人とかじゃないからな。日向さんの花嫁候補って意味だよ。」
『花嫁候補……』
花嫁候補なら、候補を外れればいいと思っていた。
でも、それは叶うはずもなく……二人の付き合いは山下の願い虚しく順調だった。
だったら彼女の側にいたい。と思って、日向の秘書の話を受けた。
彼女が選んだ日向という男にも興味が湧いた。