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The one …ただ一人の…
第13章 トラウマの元凶
支払いを終え、曄良は2人に頭を下げた。
「巻き込んでしまって、ごめんなさい。」
2人とも目を丸くした。
「曄良ちゃん?何言ってるの?曄良ちゃんの所為じゃないでしょう?」
『そうですよ。謝るのは私の方です。遅れなければ、こんな事には…』
曄良は首を振った。
「私が、自分で決着をつけなくちゃいけないんです。」
山下の顔色が変わった。
『何を言ってるんですか!』
曄良の肩を掴んだ。
『相手はヤクザです!無理です!女性1人でどうこう出来る相手じゃない!』
山下は、結城の手前、抱きしめられず、ワナワナと震えた。
『日向さんも言ってましたが、曄良さんは無茶し過ぎです!これ以上、危ない事をしないで下さい……』
山下は、曄良の肩に頭を置く。
『お願いします……』
今にも抱きしめそうな雰囲気に、結城さんは、悟った。
山下さん。曄良ちゃんの事、好きなんだ……

結城は、顔がにやけるのを我慢しながら、曄良に言った。
「私も、山下さんと同意見よ。あの人は、曄良ちゃんが言って納得する人じゃないわ。はっきり言ってイかれてる。」
「日向さんと、山下さんを頼るべきよ。」
曄良は俯いて、呟いた。
「これ以上……傷つく人を増やしたくないの。」
結城さんは、曄良の頬に手をやった。
「曄良ちゃんが傷ついたら、日向さんも、山下さんも傷つくよ?」
山下は、思わず結城の顔を見た。
結城はニヤニヤしながら山下を見た。
「そうなんでしょ?山下さん?」
山下は、自分の気持ちを結城に見透かされて、真っ赤になった。
ふと結城の携帯が鳴った。
「私、旦那が迎えに来たから、ここでいいわよ。」
「えっ、結城さん?」
ふふふっと笑って、結城は最後に言った。
「曄良ちゃん、襲われちゃダメよ?じゃね。」
そう言って、ニヤニヤしながら、手を振って行ってしまった。

『結城さんって、鋭いんですね…そして意地悪です。』
山下は、曄良を優しく抱きしめた。

『日向さんと曄良さんを守るのが、私の仕事なんです。仕事を…取り上げないでくださいね…』
曄良はコクリと頷いた。

『襲わないので、もう暫くこのままで。』

曄良は、真っ赤になって山下を見上げた。山下は曄良の頬にキスをすると、暫く曄良を抱きしめていた。
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