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The one …ただ一人の…
第14章 記憶
「すみませんでした。」
曄良は、恥ずかしそうに笑った。
「雪乃さんの側にいたら、安心してしまって…」
『あら、私もなの。こんな気持ち、久しぶりだわ。』
雪乃は曄良の手を握った。
『また、来てくれるかしら?』
「ええ、もちろん。」
そんな会話をしていると、雪乃が曄良の指輪に気がつく。
『婚約指輪かしら?』
「はい。もうすぐ、結婚するんです。」
『まあ。』
と言って、雪乃の顔が明るくなった。
『素敵ね。どんな方かしら?』
「ええ、とても優しくて、何時も私を見ていてくれる。強くて、頼りになる人です。」
『そう。』
「でも、日向さん、たまにすごく甘えん坊さんになって、困っちゃうんです。」
曄良は無意識に日向の名前を言っていた。
雪乃の動きが止まった。
「あっ、ゆっ…雪乃さん?」
私、今日向の名前を……
曄良はカウンセラーの顔をゆっくり見上げた。
カウンセラーの先生は大丈夫と頷いている。
そして、ゆっくりと雪乃が口を開いた。
『日向…の……お嫁さん?』
「えっ?」
曄良も、側にいたカウンセラーも驚いた表情になっている。
『ああっ…日向は……日向は…私は日向にひどい事を……』
「雪乃さん?」
雪乃は暫く空を見て、思考を整理している様に見えた。
『ああっ…日向と結婚してくれるの?』
「はい。」
次の瞬間、雪乃は曄良に抱きついていた。
『ありがとう。あの子と結婚してくれるのね……。』
「はい、日向さんと結婚します。」
『ああっ…心配で、ずっと心配で、私がこんな事になって苦労したから、あの子にお嫁さん来ないかもと。』
「雪乃さん、思い出したんですか?」
『……ごめんなさい…私…』
「良かった。本当に良かったあ。」
曄良はポロポロと泣いた。雪乃も泣いていた。
『曄良さん、私の娘になるのね。嬉しいっ…』
曄良はポロポロ泣きながら笑っていた。
曄良は、恥ずかしそうに笑った。
「雪乃さんの側にいたら、安心してしまって…」
『あら、私もなの。こんな気持ち、久しぶりだわ。』
雪乃は曄良の手を握った。
『また、来てくれるかしら?』
「ええ、もちろん。」
そんな会話をしていると、雪乃が曄良の指輪に気がつく。
『婚約指輪かしら?』
「はい。もうすぐ、結婚するんです。」
『まあ。』
と言って、雪乃の顔が明るくなった。
『素敵ね。どんな方かしら?』
「ええ、とても優しくて、何時も私を見ていてくれる。強くて、頼りになる人です。」
『そう。』
「でも、日向さん、たまにすごく甘えん坊さんになって、困っちゃうんです。」
曄良は無意識に日向の名前を言っていた。
雪乃の動きが止まった。
「あっ、ゆっ…雪乃さん?」
私、今日向の名前を……
曄良はカウンセラーの顔をゆっくり見上げた。
カウンセラーの先生は大丈夫と頷いている。
そして、ゆっくりと雪乃が口を開いた。
『日向…の……お嫁さん?』
「えっ?」
曄良も、側にいたカウンセラーも驚いた表情になっている。
『ああっ…日向は……日向は…私は日向にひどい事を……』
「雪乃さん?」
雪乃は暫く空を見て、思考を整理している様に見えた。
『ああっ…日向と結婚してくれるの?』
「はい。」
次の瞬間、雪乃は曄良に抱きついていた。
『ありがとう。あの子と結婚してくれるのね……。』
「はい、日向さんと結婚します。」
『ああっ…心配で、ずっと心配で、私がこんな事になって苦労したから、あの子にお嫁さん来ないかもと。』
「雪乃さん、思い出したんですか?」
『……ごめんなさい…私…』
「良かった。本当に良かったあ。」
曄良はポロポロと泣いた。雪乃も泣いていた。
『曄良さん、私の娘になるのね。嬉しいっ…』
曄良はポロポロ泣きながら笑っていた。