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The one …ただ一人の…
第15章 婚約者
真希に抱きつかれたまま、日向は身動き一つしなかった。
周りでは、社長秘書の西園寺と桜井の2人が動向を探っている。
真希は日向の腰に、自分の腰をすり寄せる。
『まともになった訳じゃなさそうだな?』
「なに?その言い方。まるで私が可笑しいみたい。」
『何が目的だ。』
日向は、静かな声で言った。
「あなたは、私と結婚するのよ?」
『それは無い。』
「あなたに、傷モノにされたのよ?」
『……オレは、もう高校生じゃない。あの頃の手には乗らない。』
ふうん。と言って、日向に回していた腕を離す。
「私と、結婚しないの?」
『しない。』
わかった。もういいわ。
「でも、私の人生を台無しにした代償は受けて貰うわ。あなたが、山野辺社長に話した所為で、私がどれだけ辛い思いをしたか……」
そして、日向をジッと見つめて言った。
彼女、可愛いわよね?
日向は真希の胸ぐらを掴み上げた!
『あいつは関係ない!』
ふふふっ、もう遅いわ……
そう言って、ケラケラと笑いだした。
部屋へ戻ろうとする日向に、真希は言った。
「GPS使えないわよ。」
日向は、ゆっくりと振り向いた。
『どういう意味だ?』
「私が、用意周到だと言うこと、忘れたの?」
そう言って笑う真希。
日向は、携帯を取り出し、山下にかける。
「おかけになった電話は電波が届かない場所にあるか、電源が入ってません……」
日向は真っ青になった。
その表情を見て、真希は満足そうに微笑んだ。
西園寺と桜井はすぐに山下に付けてあったGPSで位置を割り出した。万が一の事を考え、山下の上着にもGPSを付けていた。
「副社長、山下の場所、わかりました!」
桜井と日向は、山下の元に向かった。念のため、曄良のGPSも追ってみたが、山下と同じ場所で点滅していた。
周りでは、社長秘書の西園寺と桜井の2人が動向を探っている。
真希は日向の腰に、自分の腰をすり寄せる。
『まともになった訳じゃなさそうだな?』
「なに?その言い方。まるで私が可笑しいみたい。」
『何が目的だ。』
日向は、静かな声で言った。
「あなたは、私と結婚するのよ?」
『それは無い。』
「あなたに、傷モノにされたのよ?」
『……オレは、もう高校生じゃない。あの頃の手には乗らない。』
ふうん。と言って、日向に回していた腕を離す。
「私と、結婚しないの?」
『しない。』
わかった。もういいわ。
「でも、私の人生を台無しにした代償は受けて貰うわ。あなたが、山野辺社長に話した所為で、私がどれだけ辛い思いをしたか……」
そして、日向をジッと見つめて言った。
彼女、可愛いわよね?
日向は真希の胸ぐらを掴み上げた!
『あいつは関係ない!』
ふふふっ、もう遅いわ……
そう言って、ケラケラと笑いだした。
部屋へ戻ろうとする日向に、真希は言った。
「GPS使えないわよ。」
日向は、ゆっくりと振り向いた。
『どういう意味だ?』
「私が、用意周到だと言うこと、忘れたの?」
そう言って笑う真希。
日向は、携帯を取り出し、山下にかける。
「おかけになった電話は電波が届かない場所にあるか、電源が入ってません……」
日向は真っ青になった。
その表情を見て、真希は満足そうに微笑んだ。
西園寺と桜井はすぐに山下に付けてあったGPSで位置を割り出した。万が一の事を考え、山下の上着にもGPSを付けていた。
「副社長、山下の場所、わかりました!」
桜井と日向は、山下の元に向かった。念のため、曄良のGPSも追ってみたが、山下と同じ場所で点滅していた。