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The one …ただ一人の…
第3章 戸惑い
大学の午前の講義が終わり、学食へ行こうとすると、親友の朋也が話しかけて来た。
「おう、日向。今日は随分ご機嫌だね〜」
朋也は肩を組むと、日向の顔をツンツンとした。
『まぁな。』
途端に、朋也が後ずさった。
「ツンツンしても怒らないって何があったんだよ?」
ふふっと思い出し笑いする日向を怪訝そうに見る。
「頭でも打ったのか?」
『打ってない!』
「なんか変なもん食ったとか?」
『あのなぁ〜』
「じゃー何があったんだよ。親友の俺に言えないの??」

『好きな人とキスした。』
朋也は、足を止めた。
「で?」
『それだけだよ。』
「お前は小学生か?」
『うるさいなぁ。良いんだよ。キスして、抱きしめて、拒否されなかった。それだけで嬉しかった。』

日向が、乙女みたいな事言ってる。
朋也はこんな日向を初めて見た。
いつもクールで寄って来る女、冷たい目で見て。
最近は、女子が近寄って来るだけで、睨みつけるぐらいだった。
高校の時は、何人か付き合ったみたいだけど、結局、日向の見た目とかその他諸々に興味があった女ばっかりで、本気になったのを見た事がなかった。
大学に入ってからも、何人も告白されてたけど、全く興味なし。
文学部のマドンナと言われる咲世子からの告白も、何度も断ってる。
なのに、そんなお前が、そこまでになる女って、いったい何処のどいつなんだ?
しかも、いつの間にそんなに惚れたんだよ?


学食に着くと、朋也は根掘り葉堀り聞き出す。
日向は困った様に、照れながら。
「ええーっ、外部の人?しかも年上だぁ?」
『朋也、声デカイ。』
「バイト先の店長の妹…」
『なんだよ。悪いか?』
「いや、見たい!」
『ダーメ。見せない。』
「どうして、紹介しろよ!」
『まだ、キスしただけなんだ。付き合うとか、そう言うきちんとした話してないから。彼女が心変わりしたら困るだろ。お前に…。』
「はっ?ガード固!大丈夫か?」
『とにかく。お前に紹介する時は、結婚とか決まってからだな。』
「げっ、そんな事まで考えてるの?お前、まだ大学生だよ。これからまだまだ出会いあるよ?ちょっと冷静にだな…」
すると、日向は朋也の目を真剣に見た。

『オレはあの人以外は好きにならない。愛さない。違うな……愛せないんだ、あの人以外は…』

朋也は、もう日向を見つめる事しか出来なかった。
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