この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
The one …ただ一人の…
第3章 戸惑い
そんな会話を、日向のすぐ後ろの席で、唇を噛み締めて聞いている女がいた。
文学部のマドンナと言われている、咲世子だった。

「なんなの、その女?許せないんだけど。」

咲世子の隣にいる、取り巻きの女子達は、顔を見合わせた。

咲世子は、日本人形の様な腰まである黒髪が印象的で、文学部の中では、結構話題になっている女子だ。
そんな咲世子が、大学入学してから暫くして、ある男子の噂を耳にした。
ーどんな女子も落とせない男ー
告白する女子は多数いたが、全ての人が秒殺で振られる。
ー手に入れたいー
そんな風に思う様になって、日向の事を色々と調べ上げた。知れば知るほど、自分のモノにしたい。そんな風に思った。

だが、咲世子も例外ではなかった。
告白しても、他の女子と同じで、振られてしまった。
「納得出来ない。私の何が気に入らないの?」
そう言って、詰め寄った事もあった。
『理由なんてない。オレはあんたを好きにならない。それだけだ。』
咲世子は何度も日向にアタックした。
『しつこい!オレは、誰とも付き合わないって言っただろ?』
最近は、近くに寄ろうとすると、睨まれる様になり、迂闊に近付けなくなっていた。
そんな日向が、女を好きになった?咲世子は当然面白くなかった。プライドが高い咲世子が、黙っていられる訳がなかった。

咲世子は廊下に出て、いつも利用している興信所に電話をかける。
「もしもし、大至急調べて欲しいんだけど。」
咲世子は、さっき聞いた日向の話を出来るだけ詳しく伝えると、電話を切った。
『咲世子、大丈夫?』
取り巻きの一人、沙都子が声をかけてくる。
「何が?」
咲世子はイライラしながら、答える。
『調べて、どうするの?そんな事したら、余計山野辺くんに…』
「会いに行くだけよ。どんな女なのか顔を見るだけ。」
咲世子は、そう言うと学食に戻る。


咲世子と取り巻きの女子達は、下北沢の駅でウロウロしていた。
咲世子の携帯には、興信所から報告があり、顔写真が保存されている。
「あっ!」
咲世子が駅から出て来た一人の女性に反応した。
女子達は、息を飲む。
可愛い……本当に年上?肌綺麗だね。
なんて言おうもんなら咲世子に怒られるから言えない。
その女性を着け出した咲世子の後ろをゾロゾロ付いて行く。
/303ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ