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The one …ただ一人の…
第16章 男のプライドと…
「ごめん。初めて着いた手紙…俺が読んだ。
愛してるとか、側にいたいとか、そんな事ばっかり書いてあって、ヤキモチ妬いて捨てた。
それからは…すまない全て処分した。」
曄良も、渉も、唖然として、マスターを見つめる。
渉が大きな溜息を吐いた。
「どおりで、曄良からの返事なかったし。可笑しいなと、思った。」
じゃ、曄良が知らない間に婚約していても、仕方ないか。
「譲さん、責任とって下さいよ。」
『嫌だね。なんで俺が。』
曄良は兄の頬をつねった。
『痛いっ…何するんだよ。』
「お兄ちゃん酷いよっ。渉くんにきちんと謝って!」
渉は慌てて、言った。
「いいんだよ、返事来ない時点で、電話とかすれば良かったんだ。今更だけどね。」
電話する勇気まで、なかったし…。
そうだっ!じゃお詫びにね。
と渉は思い付いた様に言った。
「曄良、今度の休み、東京案内頼めないかな?行きたいところいっぱいあるから付き合ってよ。」
曄良は少し迷って。
『同級生としてで良いなら。』
と言った。
「もちろん。それでいいよ。」
と渉はニッコリ笑った。
『じゃ、10時に、ここに迎えに来るよ。』
楽しみにしてるよ。
そういって、立ち上がると、曄良に軽くハグをして店を後にした。
『大丈夫なのか?アイツと出掛ける約束なんて…』
日向、怒りそうじゃねえ?
マスターが心配そうに言う。
「誰の所為よ。お兄ちゃん?」
『あ…ごめん。』
日向の馬鹿っ…
そう呟くと曄良の瞳が潤んだ。
「行くなって言って欲しかったのに。」
マスターは、曄良の頭をポンポンとした。
『日向の奴も、まだまだ子供なんだ。つまらない嫉妬しただけだよ。気にするな。』
それが男心だよ。
男心なんてわかんないよ。
と曄良は思う。
渉くんと出掛けたら、嫌われちゃうのかな…。
「…ただの、観光案内だから。」
そう自分に言い聞かせる曄良だった。
愛してるとか、側にいたいとか、そんな事ばっかり書いてあって、ヤキモチ妬いて捨てた。
それからは…すまない全て処分した。」
曄良も、渉も、唖然として、マスターを見つめる。
渉が大きな溜息を吐いた。
「どおりで、曄良からの返事なかったし。可笑しいなと、思った。」
じゃ、曄良が知らない間に婚約していても、仕方ないか。
「譲さん、責任とって下さいよ。」
『嫌だね。なんで俺が。』
曄良は兄の頬をつねった。
『痛いっ…何するんだよ。』
「お兄ちゃん酷いよっ。渉くんにきちんと謝って!」
渉は慌てて、言った。
「いいんだよ、返事来ない時点で、電話とかすれば良かったんだ。今更だけどね。」
電話する勇気まで、なかったし…。
そうだっ!じゃお詫びにね。
と渉は思い付いた様に言った。
「曄良、今度の休み、東京案内頼めないかな?行きたいところいっぱいあるから付き合ってよ。」
曄良は少し迷って。
『同級生としてで良いなら。』
と言った。
「もちろん。それでいいよ。」
と渉はニッコリ笑った。
『じゃ、10時に、ここに迎えに来るよ。』
楽しみにしてるよ。
そういって、立ち上がると、曄良に軽くハグをして店を後にした。
『大丈夫なのか?アイツと出掛ける約束なんて…』
日向、怒りそうじゃねえ?
マスターが心配そうに言う。
「誰の所為よ。お兄ちゃん?」
『あ…ごめん。』
日向の馬鹿っ…
そう呟くと曄良の瞳が潤んだ。
「行くなって言って欲しかったのに。」
マスターは、曄良の頭をポンポンとした。
『日向の奴も、まだまだ子供なんだ。つまらない嫉妬しただけだよ。気にするな。』
それが男心だよ。
男心なんてわかんないよ。
と曄良は思う。
渉くんと出掛けたら、嫌われちゃうのかな…。
「…ただの、観光案内だから。」
そう自分に言い聞かせる曄良だった。