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The one …ただ一人の…
第16章 男のプライドと…
スカイツリーを見上げながら、渉が言った。

『でっかいなぁ〜』
「そうだね。」
フフっと曄良は笑う。
パンフレットを見ながら、渉は言った。

『あっ、水族館とプラネタリウムがあるよ。行ってみる?』
「あっ、うん。プラネタリウムがいいかな。」
『じゃ、行こうか?』
と渉は、曄良の手を取った。
嬉しそうに歩いていく。
曄良は少しホッとした。日向との思い出の水族館は、渉とは行きたくなかったから。

プラネタリウムの上映中も、渉は手を繋いで来た。
周りから見たら、恋人同士に見えるんだろうな。
お兄ちゃんが、捨ててしまった渉のたくさんの手紙。
それが届いていたら、私は渉とこうして恋人みたいになっていたのかな。
ふと、渉の顔を見た。
渉も、曄良を見ていた。
曄良が頬をピンクに染めた。
渉は身体を起こすと、曄良に覆いかぶさる様にして、顔を寄せてきた。
「んっ…」
曄良が目を見開く。
渉は唇を重ねてきた。チュと軽くされたキス。
ビックリしている曄良に、渉は小さくごめんと呟いた。そして、握った手に力を込めてきた。
上映が終わると、渉は無言で曄良の手を引いた。
そして、人目の付かない場所まで来ると、曄良を抱きしめた。
「渉くんっ…離して。」
『嫌だ。』
そう言うと、無理矢理、曄良の唇を奪う。
「やっ…んっ……やめっ…ん…」
舌を無理矢理押し入れて、曄良の舌を絡め取る。
曄良の瞳から大粒の涙が溢れる。
肩を強く押し、抵抗するが、ビクともしない。
唇を離して、ポロポロ溢れる涙を渉は手で拭う。
『ごめん……ごめんな……』
渉は、曄良の頭を抱える様に抱きしめる。
「同級生はこんな事しないよ。」
そう、耳元で囁かれ。
『我慢出来なかった。本当にごめん。』
もう、離して……。
そういう曄良に渉は言った。
『もう少しだけ、このままで、そしたら、同級生に戻るから。』
渉は15年間の気持ちが溢れて、どうしようもなかった。手紙が届いていたら、曄良に電話してたら……
この胸に抱かれている温もりは、自分のモノになっていたのだろうか。
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