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The one …ただ一人の…
第16章 男のプライドと…
曄良のブラをずらし、露わになった胸を揉みしだき、口に含んだまま、左右に揺らす。舌で先端を転がすと、曄良の表情が、微かに反応を見せた。
『ここ良いんだ?』
そのまま刺激を与えながら、曄良のスカートをたくし上げ、太腿に手を這わせ、撫で回しながら、ショーツに手を伸ばし曄良の中に指を入れる。
そこは確かに濡れている。

『体は正直だ。濡れてるよ。曄良…』

渉は、指の動きを早める。クチョクチョと水音が響く。

「例え…んっ…身体は……あっ…感じても……んっっ…心は……渉の…モノに……ならな……いっ……やぁっ…」
曄良の頬に涙が伝った。
渉は指の動きを止めた。
そして曄良の中から指を抜くと、曄良の頬に伝った涙をキスで拭った。

『……ごめん。』
渉の目から涙が溢れた。
曄良はその涙を触るように、両手で渉の頬を包んだ。
「……渉くんの…気持ちに応えられなくて……ごめんね……」
「ごめんなさい……」

渉は、曄良のショーツに再び手を掛ける。
「えっ。渉くんっ?」
曄良の中に再び指を沈める。
『大丈夫。曄良をイカせたら、終わりにするよ。このままじゃ、辛いだろ?』

そう言って、激しく指を動かした。敏感になった蕾に手のひらが触れて刺激を与えてくる。

「えっ…ああっ……ダメっ…大丈夫…だから…あっ…んっ…はぁっ…やんっ……ああああっ…ああああぁぁぁぁぁ……」
曄良は渉の指で、絶頂に達した。

『曄良の喘ぎ声、聞けて良かった。』

そう言って、曄良の中から指を抜いた。
肩で息をして、頬を紅潮させる曄良のおでこにキスすると、拘束していたネクタイを外した。

『泣かないで…ごめんな…』

ちょっと休んでて。トイレ行ってくる。
そういうと、渉はゆっくり立ち上がり、部屋を出て行った。

曄良は、ゆっくり起き上がると、乱れた服を整えた。
「日向……会いたいよ……」

部屋に戻った渉は、布団に座り込む曄良を背中から抱きしめた。
『ごめん。』
曄良は首をゆっくり振った。
『嫌いにならないで…』
曄良は、ゆっくり頷く。
『帰ろう。送ってく。』
渉は、黙ったまま、曄良を家まで送ってくれた。
家の前で、渉は言った。
『曄良、今日はありがとう。』
「うん。」
『あと…ごめん……』
「もう、大丈夫だから…」
じゃ。と手を挙げ車に乗ると、そのまま走り去って行った。
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