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The one …ただ一人の…
第16章 男のプライドと…
「安心してる場合ですか?行きますよ!」
『あっ、仕事か?』
「馬鹿ですか?」
山下は日向の胸ぐらを掴んで、引き上げた。

「渉が仕組んだんです。全て。日向さんが女と一緒にいて、ショックを受けた曄良さんを都合よく渉が連れて行ったんですよ?」

そこまで言うと、日向は目を見開いた。

「この後の仕事は全てキャンセルしました。曄良さんを迎えに行きましょう!」

そう言って、日向にパソコンを渡した。

『山下!お前、本当優秀!』

そう言うと、2人は車へ走っていった。



『泣かないで。』
渉は運転しながら、曄良の手を強く握っていた。
曄良は、車に乗ってからずっと泣いていた。

日向に嫌われちゃった。
渉と出掛けたりしたから……。だからあんな。
あの女の人の事、好きになっちゃつたのかな……。

もしかして、あの女の人との事、見せつける為に。
わざわざ朝、来いっていったの?

「うっ………うっ…」
渉は少し罪悪感を感じながら、曄良の肩に手をやる。

『忘れろよ。あんな奴。』

渉は、呟いた。曄良の頭を撫でる。

車はしばらく走って、海に着いた。
春の海はまだ少し肌寒く、曄良は肩をさすった。

『ごめん。寒かったかな?』

曄良は首を振ると
「大丈夫…」
と、力無く言った。

少し、歩く?そう言った渉に頷くと手を引かれ、海辺を歩いた。

岩場の所に着くと、曄良を岩場の影に連れ込んだ。
曄良は俯いている。

『アイツの事は忘れて、僕とアメリカに行かないか?』

「えっ……」

『今回の帰国、本当は曄良を迎えに来たんだ。一緒に……アメリカに来てほしくて。だから……』

「行けない……」
曄良は俯いたまま、言った。
『なんで……?』
渉は少し声を荒げて言った。
「日向が好きなの。」
大粒の涙が頬へ伝う。
「例え、日向が私を嫌いになっても。私は……」

渉は、曄良の顎に手を掛ける。

『じゃぁ何で僕について来た!』

「……日向の顔…見るのが怖くて…日向か…ら…もう、お前いらないって言われたら……生きて行けない。」

曄良は、大粒の涙を流しながら、日向への想いを語る。

『こんな状況になっても、僕はアイツに敵わないのか……チクショウ!』
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