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The one …ただ一人の…
第16章 男のプライドと…
搭乗手続きを終えた渉は、待合の席で、コーヒーを飲みながら、窓に映る夕暮れの空を見つめていた。
「さっ、そろそろ行くか……」
たぶん暫くは日本には帰れないだろう。
最後に、曄良の笑顔を見たかったな……
「贅沢な事を、散々泣かせたのに。」
遠くから、走ってくる足音が聞こえる。
『渉くんっ!』
そら耳かと思った。振り返ると、曄良がいた。
「曄良…」
なんで?
『渉くんっ!』
そう言って、曄良は渉に抱きついた。
手には、スノードームが握られていた。
曄良の温もりを確かめるように、躊躇していた腕を腰に回して抱きしめた。
『渉くん……スノードーム、覚えててくれて…ありがとう。』
「うん。」
『私の事を……ずっと…好きでいてくれて…ありがとう……』
曄良の声は涙声になっていた。
『渉くんの気持ちに……応えられなくて……ごめんね……』
「曄良……」
渉は堪らなくなり、曄良を抱きすくめる。
髪に指を絡め、頭を撫でた。
「もう、会えないと思ってた。あんな事して……曄良を傷つけた。」
『私も……渉くんの事……傷つけた…ごめんね……』
お互いに涙を流しながら、暫く抱きしめあった。
「来てくれて、ありがとうな。」
ふと見上げると、遠くから、日向が凄い怖い顔で、睨みを利かせている。
相当我慢している様だ。
渉は敢えて気がつかないフリをして、曄良の肩を抱いた。
「曄良っ。笑って?君の笑顔が大好きだった。」
曄良は、渉を見上げると、涙を拭った。
そして、笑顔を見せる。
「ありがとう。」
その笑顔を目に焼き付ける様に見つめた。
そして、曄良の唇にそっと唇を重ねた。
ビックリしている曄良に
「別れのキス。良いよね。」
そして、もう一度、唇を重ねた。
『限界だっ!』
曄良がビックリして振り返ると、日向が凄い怖い顔で立っていた。
「悪かった。」
渉はクスクス笑いながら、曄良を日向に返した。
『まあいい。』
「おっ、少しは大人になったな。」
渉にからかわれ、赤くなる。
『うるさいっ!』
日向は曄良を後ろから抱きしめる。
「さっ、そろそろ行くか……」
たぶん暫くは日本には帰れないだろう。
最後に、曄良の笑顔を見たかったな……
「贅沢な事を、散々泣かせたのに。」
遠くから、走ってくる足音が聞こえる。
『渉くんっ!』
そら耳かと思った。振り返ると、曄良がいた。
「曄良…」
なんで?
『渉くんっ!』
そう言って、曄良は渉に抱きついた。
手には、スノードームが握られていた。
曄良の温もりを確かめるように、躊躇していた腕を腰に回して抱きしめた。
『渉くん……スノードーム、覚えててくれて…ありがとう。』
「うん。」
『私の事を……ずっと…好きでいてくれて…ありがとう……』
曄良の声は涙声になっていた。
『渉くんの気持ちに……応えられなくて……ごめんね……』
「曄良……」
渉は堪らなくなり、曄良を抱きすくめる。
髪に指を絡め、頭を撫でた。
「もう、会えないと思ってた。あんな事して……曄良を傷つけた。」
『私も……渉くんの事……傷つけた…ごめんね……』
お互いに涙を流しながら、暫く抱きしめあった。
「来てくれて、ありがとうな。」
ふと見上げると、遠くから、日向が凄い怖い顔で、睨みを利かせている。
相当我慢している様だ。
渉は敢えて気がつかないフリをして、曄良の肩を抱いた。
「曄良っ。笑って?君の笑顔が大好きだった。」
曄良は、渉を見上げると、涙を拭った。
そして、笑顔を見せる。
「ありがとう。」
その笑顔を目に焼き付ける様に見つめた。
そして、曄良の唇にそっと唇を重ねた。
ビックリしている曄良に
「別れのキス。良いよね。」
そして、もう一度、唇を重ねた。
『限界だっ!』
曄良がビックリして振り返ると、日向が凄い怖い顔で立っていた。
「悪かった。」
渉はクスクス笑いながら、曄良を日向に返した。
『まあいい。』
「おっ、少しは大人になったな。」
渉にからかわれ、赤くなる。
『うるさいっ!』
日向は曄良を後ろから抱きしめる。