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The one …ただ一人の…
第3章 戸惑い
曄良が帰って来ない。
マスターが何度かメールをしていた。返信なし。
日向もソワソワしていた。
すると、マスターの携帯が鳴った。
『曄良?帰り遅いから心配してた。えっ転んだ?うん。うん。わかった、じゃ気を付けて帰ってこいよ』
「何かあったんですか?」
日向が心配そうにマスターを見る。
『なんか駅で転んで、手をついたら派手に切ったらしい。病院寄ってから帰るって。』
手を…大丈夫なんですか?……
マスターは本当に生傷絶えないなぁアイツなどと呑気に言ってる。
「病院どこですか?」
『えっ?駅前の坂田クリニック、あっおいっ!』
エプロンを置いて、日向は店を出て走り出していた。
曄良が病院を出ると何故か日向が立っていた。走って来たのか、肩で息をしている。
「日向くん」
『曄良さん。大丈夫ですか?』
日向は、心配そうに曄良に駆け寄った。
「うん。ちょっと思ってたよりザックリいってて、6針縫った。」
『ろっ、6針?あーっ考えただけで痛い。』
曄良は、痛そうな顔をした日向を見て笑った。
『曄良さん、笑ってる場合じゃ…』
日向は曄良の包帯が巻かれた手を取ってキスをする。
曄良はビックリして、日向を見上げる。
『早く良くなるおまじない。なんてね……』
日向は冗談めかして言う。
曄良の頬がピンクに染まっていく。
『鞄、貸して。』
「え、自分で持てるよ。」
『ダメ。ほら手、繋げないでしょ?転ばないように、手繋いで帰ろ。』
日向は曄良の手を取って、しっかり握ると歩き出す。
曄良は、そんな日向の優しさが、本当に嬉しかった。
赤くなる顔を、日向に気付かれない様に、俯いた。
日向くん、モテるんだろうなぁ。
ふと、曄良は、さっきの女子大生達を思い出していた。
……みんな、若くて可愛かったなぁ……
似合わない…よね。やっぱり…
不意に足を止めた曄良を振り返ると、潤んだ瞳で日向を見ていた。
『どうした?』
「日向くんには、もっと若くて可愛いい女の子が似合うと思う……私は……年上だし……何ていうか。」
日向の顔色が変わる。曄良の潤んだ瞳から涙が伝った。
マスターが何度かメールをしていた。返信なし。
日向もソワソワしていた。
すると、マスターの携帯が鳴った。
『曄良?帰り遅いから心配してた。えっ転んだ?うん。うん。わかった、じゃ気を付けて帰ってこいよ』
「何かあったんですか?」
日向が心配そうにマスターを見る。
『なんか駅で転んで、手をついたら派手に切ったらしい。病院寄ってから帰るって。』
手を…大丈夫なんですか?……
マスターは本当に生傷絶えないなぁアイツなどと呑気に言ってる。
「病院どこですか?」
『えっ?駅前の坂田クリニック、あっおいっ!』
エプロンを置いて、日向は店を出て走り出していた。
曄良が病院を出ると何故か日向が立っていた。走って来たのか、肩で息をしている。
「日向くん」
『曄良さん。大丈夫ですか?』
日向は、心配そうに曄良に駆け寄った。
「うん。ちょっと思ってたよりザックリいってて、6針縫った。」
『ろっ、6針?あーっ考えただけで痛い。』
曄良は、痛そうな顔をした日向を見て笑った。
『曄良さん、笑ってる場合じゃ…』
日向は曄良の包帯が巻かれた手を取ってキスをする。
曄良はビックリして、日向を見上げる。
『早く良くなるおまじない。なんてね……』
日向は冗談めかして言う。
曄良の頬がピンクに染まっていく。
『鞄、貸して。』
「え、自分で持てるよ。」
『ダメ。ほら手、繋げないでしょ?転ばないように、手繋いで帰ろ。』
日向は曄良の手を取って、しっかり握ると歩き出す。
曄良は、そんな日向の優しさが、本当に嬉しかった。
赤くなる顔を、日向に気付かれない様に、俯いた。
日向くん、モテるんだろうなぁ。
ふと、曄良は、さっきの女子大生達を思い出していた。
……みんな、若くて可愛かったなぁ……
似合わない…よね。やっぱり…
不意に足を止めた曄良を振り返ると、潤んだ瞳で日向を見ていた。
『どうした?』
「日向くんには、もっと若くて可愛いい女の子が似合うと思う……私は……年上だし……何ていうか。」
日向の顔色が変わる。曄良の潤んだ瞳から涙が伝った。