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The one …ただ一人の…
第21章 新婚旅行?
美術館に着くと、桜井の車で来ていた親父と母、譲が待っていた。
「遅くなりました。」
『お待たせ。』
皆で館内を巡った。
館内には、15~19世紀のヴェネチアン・グラスを中心に展示されている。
「なんか、別世界だね。」
『そうだな。これなんか、うちのホテルにも良いかも。』
繊細な美しさに感動しながら、ふと仕事モードになる日向。
クスッと曄良は笑った。
『ん?』
「仕事の顔になった。」
『えっ?そうかな?』
「その顔も好き。」
上目遣いで、見上げる曄良に、日向は胸をギュと鷲掴みされた気分になる。
曄良の腰を引き寄せ、おでこにキスをする。
『あんまり煽るなよ。』
目を丸くして、えっ?煽ってないよとクスクス笑った。
小一時間ほど歩き、外へ行くと水の都ヴェネチアをイメージしたと言われる素敵な庭園が広がっていた。
その中庭にレストランがあった。
「今日のお昼は、こちらで。」
山下が皆に声をかける。
「素敵!」
曄良が、思わず声をあげた。
「喜んで頂けて、光栄です。」
山下はぺこりと頭を下げ、笑顔を見せた。
「山下さん。センス抜群ですね。」
『違うよ。センスが良いわけじゃないよ。』
と日向が言った。
「なんで?」
『山下は、曄良の好きな物、全てリサーチしてるから、曄良には、最高に映るんだよ。そうだろ?』
山下は、頬を赤らめると頭を掻いた。
『バラさないで下さいよ。』
「…知らなかった。ありがとうございます。」
曄良は山下を見つめ、礼を言う。
『嫌だったら、言って下さいね。』
「なんで、嫌なんですか?嬉しいです。ただ…」
『ただ……?』
「そこまでして頂いて。私、何も……」
『側にいる事を許してくれているじゃないですか?』
「あ。」
『ただ側に……それだけでと前にもお話しましたよね?』
「そうでしたね。」
曄良は山下を見上げ、お互いしばらく見つめ合う。
『はいっ!終了!』
日向が慌てて間に割って入る。
『本日の曄良貸出タイムは終了しました。』
そう言って、日向は曄良の肩を抱く。
『お腹すいたー!』
そう言うと、レストランへ向かって歩き出す。
曄良も、山下もクスクス笑ってる。
『なんだよ?』
日向が笑われたのを不服そうに言った。
「全く、貴方って人は。」
山下が呟く。
「時々、子供みたいになるのね。」
曄良が優しい眼差しで日向を見上げる。
「遅くなりました。」
『お待たせ。』
皆で館内を巡った。
館内には、15~19世紀のヴェネチアン・グラスを中心に展示されている。
「なんか、別世界だね。」
『そうだな。これなんか、うちのホテルにも良いかも。』
繊細な美しさに感動しながら、ふと仕事モードになる日向。
クスッと曄良は笑った。
『ん?』
「仕事の顔になった。」
『えっ?そうかな?』
「その顔も好き。」
上目遣いで、見上げる曄良に、日向は胸をギュと鷲掴みされた気分になる。
曄良の腰を引き寄せ、おでこにキスをする。
『あんまり煽るなよ。』
目を丸くして、えっ?煽ってないよとクスクス笑った。
小一時間ほど歩き、外へ行くと水の都ヴェネチアをイメージしたと言われる素敵な庭園が広がっていた。
その中庭にレストランがあった。
「今日のお昼は、こちらで。」
山下が皆に声をかける。
「素敵!」
曄良が、思わず声をあげた。
「喜んで頂けて、光栄です。」
山下はぺこりと頭を下げ、笑顔を見せた。
「山下さん。センス抜群ですね。」
『違うよ。センスが良いわけじゃないよ。』
と日向が言った。
「なんで?」
『山下は、曄良の好きな物、全てリサーチしてるから、曄良には、最高に映るんだよ。そうだろ?』
山下は、頬を赤らめると頭を掻いた。
『バラさないで下さいよ。』
「…知らなかった。ありがとうございます。」
曄良は山下を見つめ、礼を言う。
『嫌だったら、言って下さいね。』
「なんで、嫌なんですか?嬉しいです。ただ…」
『ただ……?』
「そこまでして頂いて。私、何も……」
『側にいる事を許してくれているじゃないですか?』
「あ。」
『ただ側に……それだけでと前にもお話しましたよね?』
「そうでしたね。」
曄良は山下を見上げ、お互いしばらく見つめ合う。
『はいっ!終了!』
日向が慌てて間に割って入る。
『本日の曄良貸出タイムは終了しました。』
そう言って、日向は曄良の肩を抱く。
『お腹すいたー!』
そう言うと、レストランへ向かって歩き出す。
曄良も、山下もクスクス笑ってる。
『なんだよ?』
日向が笑われたのを不服そうに言った。
「全く、貴方って人は。」
山下が呟く。
「時々、子供みたいになるのね。」
曄良が優しい眼差しで日向を見上げる。