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The one …ただ一人の…
第21章 新婚旅行?
日向は、口を尖らせる。
『しょうがないだろ?ヤキモチ妬きなんだよ!』
クスッ、可愛い。
曄良はそう呟くと、日向の背中に抱きついた。
『曄良…』
日向は、曄良が回してきた手を優しく握る。
『煽るなよ?ここで抱くよ?』
ひなたは艶っぽく曄良を見つめた。

えっ、と言う顔をして、瞬く間に日向と距離を取る。
『あっ、ウソです。離れないで。寂しくて死ぬ。』
そう言うと、曄良の腕を掴み引き寄せて抱きしめた。
『側にいて…』
曄良は潤んだ瞳で日向を見上げる。
ゆっくりと見つめた。
『キスはしてもいい?』
曄良はゆっくりと瞳を閉じた。
日向はゆっくりと唇を重ねた。


ゴホッ
咳払いをしたのは、譲。
親父は手で目を覆い、母は両手を絡め、ウットリとキスシーンを見つめていた。
『お前ら、人前だって関係ないのな。全く。』
ふと周りを見ると、身内以外の人まで立ち止まって見てる。
「やだっ…恥ずかしい。」
曄良は顔を真っ赤にして、両手で顔を隠した。
そんな曄良を庇うように抱きしめ、日向は頭を掻いた。

「失礼いたしました。」
秘書の山下と桜井は、そう声をかけて、人払いをしてくれた。
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