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The one …ただ一人の…
第4章 初デート
『ねースゴイよ!クラゲ、いっぱいいるよ!』
『ねーねー、変な魚いる。見て!』
水族館に入ると、主導権はすっかり曄良に渡った。
日向の手を引いて、あっちこっちの水槽を見ては、目を丸くする。
「曄良さん、あんまりはしゃぐと転ぶよ。」
保護者の気分になりながら、手を引いてくれる曄良を見つめていた。
『すごいね。水族館、私、初めてなの。』
「初めて?そうなんだ。喜んで貰えて嬉しいよ。」
そうなんだ。初めてなんだ。だからこんなにはしゃいで…本当に色んな表情をする。どんな表情も愛おしく想う。
曄良さんの初めてを、もっともっと手に入れたいよ。
オレとの思い出で、曄良さんを埋め尽くしたい。
そんな事を想いながら、曄良に手を引かれて歩いていた。
『日向くん、ペンギン!!』
曄良は自然に日向と腕を組むと、ウットリした表情をする。
『可愛いね…ペンギン。』
そう言って見上げて来る。
オレは微笑みながら、曄良さんの方が可愛いよと耳元で囁く。
『日向くん、からかわないで。』
と言って、ギュと巻き付いた腕に力を入れる。
不意に、日向にキスされる。
曄良はビックリして、顔を上げると、
「大丈夫。みんなペンギンしか見てないから。」
と日向は悪戯っぽく笑う。
曄良は組んだ腕を伸ばして、手を握ってくる。日向の肩に頭を預ける。
『覚えててくれて、ありがとう。』
「ん?」
『スカイツリー行ったことないって、覚えててくれて、嬉しかった。』
日向は曄良を見つめて言った。
「あの時、オレが連れて行きたいって思ったんだ。だからオレの願いも叶った。だから…良かった。」
そして暫く、手を繋いだまま、2人でペンギンを見ていた。
時間がこのまま止まれば良いのに…日向はそんな事を思っていた。
『ねーねー、変な魚いる。見て!』
水族館に入ると、主導権はすっかり曄良に渡った。
日向の手を引いて、あっちこっちの水槽を見ては、目を丸くする。
「曄良さん、あんまりはしゃぐと転ぶよ。」
保護者の気分になりながら、手を引いてくれる曄良を見つめていた。
『すごいね。水族館、私、初めてなの。』
「初めて?そうなんだ。喜んで貰えて嬉しいよ。」
そうなんだ。初めてなんだ。だからこんなにはしゃいで…本当に色んな表情をする。どんな表情も愛おしく想う。
曄良さんの初めてを、もっともっと手に入れたいよ。
オレとの思い出で、曄良さんを埋め尽くしたい。
そんな事を想いながら、曄良に手を引かれて歩いていた。
『日向くん、ペンギン!!』
曄良は自然に日向と腕を組むと、ウットリした表情をする。
『可愛いね…ペンギン。』
そう言って見上げて来る。
オレは微笑みながら、曄良さんの方が可愛いよと耳元で囁く。
『日向くん、からかわないで。』
と言って、ギュと巻き付いた腕に力を入れる。
不意に、日向にキスされる。
曄良はビックリして、顔を上げると、
「大丈夫。みんなペンギンしか見てないから。」
と日向は悪戯っぽく笑う。
曄良は組んだ腕を伸ばして、手を握ってくる。日向の肩に頭を預ける。
『覚えててくれて、ありがとう。』
「ん?」
『スカイツリー行ったことないって、覚えててくれて、嬉しかった。』
日向は曄良を見つめて言った。
「あの時、オレが連れて行きたいって思ったんだ。だからオレの願いも叶った。だから…良かった。」
そして暫く、手を繋いだまま、2人でペンギンを見ていた。
時間がこのまま止まれば良いのに…日向はそんな事を思っていた。