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The one …ただ一人の…
第22章 愛のカタチ
山下と日向に付けられた無数のキスマークが、さっきの行為を思い出させる。
「曄良さん。すみません。」
山下は曄良の身体を拭きながら、謝った。
『私は……嬉しかった。』
潤んだ瞳で、見つめる。
「……私もです…」
曄良の脚を開かせると、日向のモノと曄良の蜜で、入り混じった其処をタオルで拭く。
『あっ……』
曄良が声を上げると、奥から蜜が溢れてくる。
山下は、もう少し声が聞きたくて、タオルでわざと蕾に触れるように拭いていく。
『んっ……ダメ……っ…ぁぁ…んっ……っ……』
ビクビクと曄良の腰が動いた。
脱力した曄良の其処をタオルでふき取ると、落ちていたショーツを拾い上げ、履かせる。

日向がシャワーを終えて、バスルームから出て来た。
冷蔵庫から、ビールを2本出すと、山下に渡した。

気がつくと、曄良はまた寝息を立てている。
『また、寝ちゃったな。』
「起こしにきたんですよね。」
『マスターに説教食らったばっかりなのに。殺されそう。』
「今回は、私も同罪です。」
曄良のベットサイドに2人で腰を掛けると、顔を、見合わせて笑った。

『山下。』
日向はふと真面目な表情をして、山下を見る。
『曄良が、この先、どんなに戸惑っても、ヤケ起こして、今日みたいに離れるとか言うなよ?曄良にも、オレにも、お前は必要なんだ。』
山下は、ふと笑って、
「それは男としてではないですよね?」
日向は、山下の胸に拳を食らわした。
『男を抱く趣味はねえよ。』
「ですよね。」
良かった。と山下は胸を撫で下ろす。
『山下は、オレ達にとって、家族なんだよ。』
「えっ。」
『大切な家族なんだ。』
日向は優しく微笑んだ。
山下は、胸を貫かれた。涙が溢れた。
「ありがとうございます。」
山下は、涙をぬぐいながら、日向がこんなにも懐の広い人だった事に改めて実感を覚えた。
「ついて行きますよ。」
『ん?』
「日向さんの行くところ。例えそこが地獄でも、ついて行きます。」
『オレでいいのか?曄良じゃなくて?』
「日向さんに、ついて行きます。」
日向は満足そうに笑った。
『じゃ、曄良はもう良いのか?』
「曄良さんは、守りますよ。もう離れられませんよ。あんな……」
さっきの曄良を思い出す。
『思い出すな。』
日向は苦笑いする。
「大切な、曄良さんを抱かせて頂いて……」
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