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The one …ただ一人の…
第4章 初デート
そろそろ、展望台に行こうか?
そう言って、曄良をエスコートすると、そのまま出て行こうとするから曄良は、ねぇと日向の袖を引っ張ってレジに目をやる。
曄良の耳元で、
もう支払ったから。
と言うとクスクス笑った。
「どうせ、私が半分出しますとか思ってたんでしょう?」
『 なっ…』
なんでわかるの?もう。
複雑な心境になったが、曄良は自分の考えが読まれている事に、少し嬉しさを感じていた。


曄良を連れて、スカイツリーの展望台へ直通のエレベーターに乗った。
扉が開くと、そこにはオレンジとブルーのコントラストが広がる空が見えた。
少し移動すると沈む太陽が濃いオレンジに輝いていた。

『わぁ!キレイ!!』

走り出す、曄良。
そんな曄良を見つめながら、ゆっくり後ろをついて行く。
「気に入った?」
『日向くん。ワザとこの時間選んだでしょう?』
「うん。曄良さん、喜ぶかなって」
そして静かに後ろから、曄良の肩を抱き寄せる。

日向くんの彼女になる人は幸せだね。

曄良が呟く。

んっ。なんだ、その他人事みたいな言い方?
曄良さん、わかってないの?

抱きしめた腕にギュと力を込める。
「曄良さんは、なってくれないの?彼女。」
曄良の肩を掴み、日向の方を向かせる。
「曄良さん、オレ、曄良さんの事、本気だよ。」
曄良の瞳が潤んでいく。

「付き合って下さい。オレの彼女になって下さい。」

曄良が、ポロポロ泣き出した。
『………。』
「曄良さん?」
『ごめん…なさいっ…なんか、どうしていいか……わからな…いの。』

曄良は混乱していた。5歳も年上で、似合わないのは解ってる。でも好き。側に居たい。色んな気持ちがぐるぐる回ってる。このまま、はいと言えたら……どんなに嬉しいか。でも、何故かその一言が言えない。
曄良の瞳から次々涙が溢れてくる。

「曄良さんっ?落ち着いて。」
日向が曄良の背中を摩る。

「曄良さん。じゃひとつだけ教えて。曄良さんはオレの事好き?」

『す……好き…』

涙でグチャグチャになった顔で見上げてくる。
日向はチュとおでこにキスをする。

「それだけで良いよ。大丈夫だから、付き合うのは、ゆっくり時間かけて考えて……ねっ?」
『ごめん…なさい。』
「わかったから。」
そう言って、曄良を窓の外に向け、後ろから抱きしめる。
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