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The one …ただ一人の…
第8章 波乱のプロポーズ
日向は、曄良が出て行ったエレベーターをまだ見つめていた。
「曄良・・・」
名前を呼ぶだけで込み上げてくる気持ち。
好きだ。好きだ。どうしたら良い…オレはこの後。

エレベーターが開き、一瞬曄良かと思ったが、入って来たのは、親父だった。

『酷い面だな。』
『最初から、私の言う通り、見合いにしておけば良かったんだ。変な小細工をするから。』
親父の声に、日向は苛立った。
「俺だって色々考えて…でも結局それが彼女を傷つけた。」
『諦めるのか?』
無理だよ。大きく頭を振り、項垂れた。
じゃ、行動あるのみだな。とニヤニヤ笑った。
実の親子でも、本当に一々腹が立つ。そんな事、言われなくてもわかってるよ。
オレは曄良が忘れて行った荷物を掴むとエレベーターに向かった。
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