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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第7章 障子の向こうから
き、気まずい…。
でもスミヤさんはもっと気まずい筈だ。
だって弟のあんな現場に立ち会わせてしまったんだから…。
「…あの!」
「すまなかったね」
黙るのも一緒なら
話し出すのも二人は同時だった。
「…っ どうしてスミヤさんが謝るんですか?」
「──…だって驚かせただろう?これからリビングではしないようにハルトには注意しておくよ」
「‥‥‥。えーと」
あ、なるほど。
あの光景は、東城家では非日常ではないらしい。
「ちょうど帰ってきた時に君を見かけてね。ずいぶん見入っていたから声をかけるか迷ったけれど」
「…み// …見入ってましたか!? どれくらい…?」
「僕が来てから…3分40秒かな」
そんな正確な時間までミレイは求めていなかったのだが、スミヤは律儀に教えてくれる。
「ハルトも君が見ていることに気付いていたし、そろそろ危ないかなーと思って」
「…あ…ありがとうございます…」
こっそり覗いていた筈なのに
二人の兄弟には筒抜けだったようだ。