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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第7章 障子の向こうから
真っ昼間からリビングで女の人と…。
とがめるべきはハルトの方なのに、それを目撃したミレイが罪悪感を覚えてしまう。
コトン...
「飲みなよ」
そんな彼女の前にスミヤは二人分の紅茶を置いた。
「僕の好きな紅茶なんだ。原産地から直接仕入れているから、市販の物とは香りが違う」
「…たしかにいい匂い」
まだコップを近づけてもいないのに、とびきり上品な香りが紅茶から届いた。
スッと口許に運ぶと、何かに似た…
紅茶らしからぬ香りが…
「…何だろう…これ、バラみたいな……」
「よく気付いたね」
奥の台所に向かったスミヤは、ミレイの呟きに嬉しそうに返した。
「薔薇や蘭に似た芳香がするだろう?これはキームンという紅茶で、《 東洋の神秘 》を思わせる香りが特徴なんだ」
それに彼女が気付いたのが嬉しいようだ。