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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第8章 熱くなる胸
「実は僕の母親もずっと前に死んでいるんだ。君のお母様とは違って病気でだけれど、ね」
「…え…!? スミヤさん達のお母さんが?」
「──…そう。だから僕なら、君の悲しさも少しくらい分かち合えると思うよ?」
…そうか、だからこの家には自分以外に女はいないと言われたのだ。
本来なら家にいる筈の母親が、彼等にはもういないのならば。
「…でも、不思議だな。聞いてもいいかい?」
「何でもどうぞ」
「君はそんなふうにお母様を亡くして、ボディーガードがいかに危険な仕事かを知っただろう?…なのに、こうしてここでガードマンを目指している」
スミヤの疑問はもっともだ。
任務中に命を落とした母…
その娘が、国内最難関のガードマン養成校に来たのだから。