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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第8章 熱くなる胸
普通は避けるものだろう?
「…はい、でもわたしは母みたいな立派なガードマンになりたいんです。もちろん怖いけど…」
「…怖くても?」
「それでも…憧れなんです」
昔の事は、はっきりと覚えていない。
そんな記憶の中でさえ…母の姿は鮮明に
そしてくっきりと彩られている。
あんな大人に、あんな女性になりたい。
大好きだった母の志を受け継ぎたい。
「──…それに、ここに来た理由はもうひとつあります」
「ん?」
「恩人に会って、お礼を言いたいんです」
「……」
ミレイはさらに話を続けた。
3年前の、あの出来事──。
知らない男達に連れ去られそうになった自分と、そこに現れた青年の話を。