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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第8章 熱くなる胸
「会いたい…ねぇ」
「無理でしょうか…?」
女の子らしくて健気な理由だと、スミヤは思った。
「銀バッジの所持者ならだいぶしぼられる。見つけ出すのは不可能じゃないよ。ただ…──すでにここを卒業している可能性は考えなかったの?」
3年前なら、その可能性が濃厚だ。
「でも、手がかりくらいなら掴めるかも」
「なるほどね」
しかしミレイの決心は揺らがない。
これにはスミヤも感心して、放っておくわけにもいかなくなった。
「卒業生の情報は外に漏れないよう管理されているからね。リストくらいなら…あるいは…中央図書館へ行けば調べられるかもしれないよ」
「図書館ですね…、明日行ってみます!」
「ハハッ、気が早いね」
少しずつでも自分の目的に近づいている──それが彼女は嬉しいのだろう。