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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第8章 熱くなる胸
「──…でもあまり、…僕の前でその男の話はしてほしくないかも」
「……スミヤさん?」
「嫉妬しちゃうから」
ドキッ...
テーブルから立ち上がった彼と目が合う──
そして、さりげなくウインクを飛ばされた。
“ 怒らせた…? ”
…違う、そうじゃない。
“ 嫉妬しちゃうから、って……え?どういう意味なの? ”
彼の意図はわからないが、変に胸が熱くなる。
ドクドクとうるさい。
「…じゃあそろそろ、お互い部屋に戻ろうか」
「…っ…は、はい」
深い意味はないのかな?
彼はいたって自然なふるまいを崩さないので、ミレイはひとりで動揺していた。
「…あ、カップはわたしが洗います」
「んーん、付き合ってくれただけで嬉しかったよ。君は先に戻っていいから」
「でも…」
「おやすみ」
また、必殺のウインク。
これ以上 一緒にいると心臓がもちそうになく、ミレイは先にダイニングから出て行った。