この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第9章 眠る男
「‥きゃあッ?」
通路を曲がったミレイは彼を見つけて小さな悲鳴をあげた。
“ だれっ!? これ──ッ ”
隅の壁にもたれながら、足を放り出して床に直接、座っている──。
具合が悪くて倒れているようにしか見えないが、慌てて近付くと寝息が聞こえた。
「これって寝ているの…?」
「スー、スー‥」
彼の横に腰を下ろして眠っていることを確認する。
それでも心配なミレイは、床の上で俯いて眠るその男の姿をまじまじと見詰めた。
顔は見えないけれど、職員の服装ではない。
ここの生徒の中では若い方だと思う。
でも自分よりは年上で、長い足を見る限り背も高そうだ。
“ ふわふわな金髪… ”
顔の代わりにミレイが観察したのは彼の髪の毛。