この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第10章 奴隷宣告
ミレイは仕方なく席に戻る。
それを確かめ、指導官も椅子を引いて向かいに座った。
「上の者に報告を入れたところだ」
「…はい」
彼女は自分の膝に視線を落として俯いている。
「入学したばかりの新入生が、我が校の機密を探して閲覧禁止の場所に立ち入ったのだと」
「……」
「…そう報告をしたところ、念には念を入れた対処をするように、との返事を受けた」
厳しい声で告げられる。
横の男に助けを求めるくらいなら、その時間に何か上手い言い訳でも考えておくべきだったと、後悔しても後の祭り──。
「明日から、しばらくの停学」
向かいの指導官は、ミレイの学生証を顔の横に掲げた状態で言葉を続けた。
「…そして君の素性に裏がないかを調べた上で、退学も念頭に置いた処置をくだす」
「……!」
「それまでは、LGAが監理する独居監房に入って待ちなさい」
──つまりは
容疑が晴れるまでの拘束。
それで無実が証明されるなら…従った方がいいのだろうか…。
泣きそうな顔で歯を食い縛る彼女の隣に、職員達がやって来る。
逃げられないようにして、これから彼女を独房へ連れていくためだ。
「……、待て」
「─…!」
けれどミレイが引っ張られて立ち上がった時、それを妨げる声がかかった。