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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第10章 奴隷宣告
「……?」
あれ、……起き上がらない!?
「…だっ…大丈夫ですか!? 」
つまずいてこけたまま動かない男の元へ駆け寄る。
打ち所が悪くて大事だったらどうしよう…。
「頭を打ったのかしら…!? 」
「……触るな」
「─あっ、意識はある…っ、起きられますか?」
「起きる気はない」
「え……ならどうやって帰るの…!? 」
揺り動かすと、俯せのまま返事がされた。
転げた状態で起き上がろうとしない彼に、ミレイは戸惑ってしまう。
「──…久しぶりに口を動かしたせいで疲れた…。家まで戻るのもダルい、…寝る」
「そんな…」
寝る、なんて言われても
これでは野宿になってしまう。
「せめて…ッ…あそこのベンチに…」
「‥‥‥」
「…もうっ」
彼を立たせようとしたがスルーされ、仕方がないのでミレイは彼の腕を掴んで肩に回し、その身体を持ち上げた。