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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第11章 ツカマエタ
「その二つはスミヤさんの銃ですか?」
「──そうだよ。僕の相棒」
自分のカップを置いて再び長銃を手に取ったスミヤに、ミレイが問う。
カップの隣に置かれている小さな短銃に比べて、そのライフル型の長銃は大きく、とても重そうだ。
「スミヤさんは狙撃の名手だと聞きましたよ」
「名手…か。…確かに僕が引き受ける依頼にはそんな内容が多い」
「そんな内容?」
「ライフルを所持しての後方からの見張りさ」
治安の悪化と " 自由社会 " の新興に伴い、この国が銃社会の仲間入りをしたのは30年前。
18歳になると一般市民も銃の所持が認められ、訓練を受けて免許を取れば、国から買うことができる。
誰がどの銃を持っているかの情報は徹底して管理されている……しかし
家庭の3Dプリンターを悪用すれば安く複製を作れるため、違法な銃も多く出回っているのが現実だ。