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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第11章 ツカマエタ

それを見詰めるスミヤの横顔も、その視線も…どこか熱っぽかった。

相棒、と呼ぶくらいだから大切な物なんだろう。

「…綺麗」

何に対して言ったのか定かでない言葉が、彼女の口から零れていた。


「──…どうかした?」

「…え?ぁ…ッ…その。…よく手入れがされているなぁと思って!」

「うん。これは連射に優れたタイプだけれど、そのぶん仕組みが複雑で壊れやすいんだ。メンテナンスは欠かせないよ」

「へぇ…っ…そうなんですね」

「…と言っても、なかなか時間をとる作業でね…。だから君が話し相手になってくれて助かってる」

「─そんなッ」


ありがとうと、にこやかに言われ
照れるミレイは咄嗟にチーズケーキを口にいれた。


“ わっ、めちゃくちゃ美味しい ”


紅茶と合わせる前から、これ単体で信じられないくらい美味しい。


「普段は他の人と話したりは…?例えばハルト──…その、ハルトくん、とか」

「ハルトが僕の話し相手に?ふふ…、なるわけないでしょ」

「……っ」


それもそうだよね。

でも…曲がりなりにも同じ家に住む兄弟なのに。



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