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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第13章 逃走

お金を払い、工具箱を両手に抱える。
「じゃあ…」
購買部の建物を出て、ミレイは同級生等に別れを告げた。
....
「……今日、あの子元気ないね」
購買に来たメンバーの中で年長の男が言う。
「寂しいのかもな。他に女の子いないし」
「飯に誘おうかと思ったけど…」
「──…」
彼女の後ろ姿を見ながら…
「…やっぱ…変だよな」
放っておけなくなったナツは、彼女を追いかけた。
「どうすんだよナツ!」
「悪い、また明日な」
「…っ…ぬけがけかよ」
残された者達は互いに顔を見合せ、ある者はニヤッとした。
「ナツの奴…。ぜったい枢木さんを狙ってるよな」
「幼なじみとかじゃねぇの?」
「そうなのか?」
そして二人の邪魔はしないように、さっさとその場から立ち去っていった。

