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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第3章 その暴君、天才につき
「はい!おまちどおさま。…量は少な目にしておいたわ」
「ありがとう、助かる」
大の男と同じ量は食べていられない。
少な目に盛られた皿を受け取り、ミレイは空いているテーブルについた。
良い色味の唐揚げに、キャベツの千切り。まさに定番の組み合わせだ。
定食だから味噌汁も付いている。
腹の虫が鳴きそうだが、ご飯を前に気を抜いている余裕はなかった。
“ ここで昼食をとったら、寮に行って自分の部屋を探さなきゃ。預けた荷物も届いている筈だし…明日からの授業にそなえて必要な準備も… ”
新しい家に慣れる時間は与えられない。
明日にはすぐに訓練が始まるのだ。
「冷める前に食べたいし…。でも、久保山くんを待つべきかな」
味噌汁から上がる湯気を見ながらミレイは呟いた。