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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第13章 逃走

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ミレイが学生寮の、ナツの部屋までたどり着くのは予想以上にすんなりといった。
二人はあの後、夕食をすませ
ナツのパーカーを借りた彼女は頭をすっぽりフードで覆うと、ささっとロビーに入り、ささっと階段を上った。
この建物に女がいるだけで、それだけでもう怪しい。
廊下に誰もいないことを確認して…教えられていた部屋に鍵を開けて入ったのだ。
そして数分後、ナツはいつも通り自分の部屋に帰る。
「──…はぁ、緊張…した」
「俺もなんか緊張したわ…。なんかあれだな、ボディーガードってこんな感じなんだろうな」
「そ…そうだね」
部屋に入ることに成功した二人は、若干の気まずさをまぎらわすように笑い合っている。

