この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第13章 逃走

「…!! だ…ッ!?」
「……フ」
他人の金で勝手にミルクティーを買ったその相手は、滑り出てきた缶を掌で受け止めた。
ナツが後ろに振り返ると、そこにいたのは自分よりも背の低い黒髪の男──。
「…誰…?」
不意をつかれたせいで小さな声しか出ない。
男は悠々と缶を開けると、その少量を口に含み…
そして顔をしかめた。
「…うん、予想通りの酷い味だね」
「いやッ、いきなり何してんだよ‥っ──お!?」
「……これ」
怒ろうとした矢先、ナツは顔の前にミルクティーを突き付けられる。

