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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第14章 訊問

「離して!!」
東城家の長い廊下を進み、曲がり角を無視しして突き当たりまで真っ直ぐ──
浴場までミレイは連れていかれる。
「──…?」
「…あ?あそこにいるのって…!!」
すると──行く手を阻むように
廊下の床に人が横たわっているのを見つけた。
気付いたスミヤはさらに数歩近付いて、その人物を見下ろす。
「兄さん…!」
「……っ」
“ やっぱりカルロさん…! ”
それは初めて会った時と同じ状況で。
彼は図書館でそうしていたように、床に脚を投げ出し、壁に首をもたせかけて眠っていた。
「…珍しいね、帰ってたんだ」
「……。スミヤか…」
しかしスミヤは廊下で寝ている事よりも、カルロが家に帰っている事に驚いている風だ。

