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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第14章 訊問

よく見れば、彼の細い金髪も、白い肌も、濡れているのがわかる。
「兄さんも雨にふられたのかい?」
「…まぁ…そうだが」
横たわったままカルロは受け答える。
「濡れたついでに風呂に入った……だが、湯に浸かっていると…無性に眠くなった」
「その気持ちはわかるけれど、部屋で寝ないの?」
「面倒臭い…」
“ そんな所で寝ても、疲れなんてとれないと思うけど…っ ”
ミレイは自分の置かれた危機も忘れて、この理解しがたい長男に呆れるほかない。
若干ではあるが、それはスミヤも感じているらしかった。
「……どこで寝ようとそれは兄さんの自由だけど、そこ、通ってもいい?」
「またげばいいだろう」
「……ハァ」
やれやれといった感じに溜め息をつく。
これではどちらが長男かわからない。

