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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第3章 その暴君、天才につき
「──…っ」
バチリと目が合う
男の持つ、凶暴そうな翠色の瞳と──。
「目、そらさないんだな」
挑戦的な言葉を投げ掛けられる。
当たり前でしょう
「遊びでここまで来たわけじゃないもの」
「クッ…入学生の誇りか?井の中の蛙が」
「あなたはまるで…お山の大将」
「ムカつく女…」
売り言葉に買い言葉だ。
これではいけないと思いながらも、言い返さずにはいられない。
「お前、名は?──…あー、いいや、別に教えなくても」
「……!? いたッ‥」
睨み合いが続くなかで、男はミレイの髪の毛を掴んで引っ張ってきた。
「後に回して逃げられても腹立つし…、今ここで絞めといてやる」
「…ちょ…ッ…離して」
「離すかよ…」
男の声がドスのきいたものに変化した。
ミレイは焦燥し、周囲が凍り付く。
──…けれどそこに、別の男が割って入ってきた。
「はいはいストップね、ハルト」
「ああ?」