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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第16章 Mission.2 ~ 逃避せよ

「こんな事になるなんて知らなくて…!!」
「口ごたえは、やめたら?」
「ごめんなさい」
「謝る暇があるなら、これを…外せ」
手錠がよほど鬱陶しいようだ。
「…外し方も…知らなくて…っ」
「あんたの事情とかどうでもいい。早くしなよ」
それも当たり前なので、無理のある要求にもミレイは謝るしかない。
「…ごめんなさい」
「……ハァ」
彼女に打つ手はないので何もできない。
カルロは背もたれに首を預けて、まだ明るい空を仰ぎ見た。
「…っ…寝るんですか?」
「…寝る」
目を閉じたカルロ。
「でも刺客が来るんですよね!?」
「…ああ…向こうからのこのこ現れるらしい。それまで待てばいいんだろ」
「そうですけど…ッ」
怒っているようで、とくに気にしてないのだろうか。
彼は相変わらずのマイペースだ。

