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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第16章 Mission.2 ~ 逃避せよ

この非常事態に
「あんたも寝たら?」
普通の人間なら、寝ていられない。
それに…
「寝れません…これが、あるから」
「……?」
カルロの手首と繋がった鎖──。
ベンチに座ろうにも、ミレイは彼の左側から離れることができないのだ。
もちろん彼がベンチの右側にずれてくれれば、座るスペースができるけれど。
「…あ、そう」
当然、カルロは動かないから。
「刺客が来たら、起こせ」
「そんな無茶な…っ」
彼はそのまま眠りについてしまった。
ものの数秒で、スーっと寝息が聞こえ始める。
なんという寝付きの良さだろう。

