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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第16章 Mission.2 ~ 逃避せよ

「…あれ?この子、首輪してる」
ふさふさの毛を撫でながら、首を曲げて覗きこんだミレイは細い首輪を見付けた。
「飼い猫だったのかな」
「……」
でも、誰の?
「あ…ちょっと待って、逃げないで」
腕の中で一回転した猫を、膝の上にのせてあやす。
向こうから近付いてきた事を考えると、飼い猫という線もあながち間違いではないかもしれない。
それなら迷子だろうか。
飼い主はどこにいるんだろう。
“ もうすぐ夕方で暗くなってしまう…心配だな ”
「カルロさん…」
「……」
「この辺りに誰かの家って無いですよね?どこの子なんだろう…」
「──…そいつは、囮( オトリ )か、爆弾だな」
.....
「──」
──ズガン!!!
次の瞬間、カルロが胸元から取り出した銃が火を吹いた。

