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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第3章 その暴君、天才につき

ここの理事長は、国内ボディーガード連盟でも幹部を務める大物だ。その息子だとするなら…お山の大将になるのも頷ける。

「親の七光りということね」

「あ…あのね、確かにハルト様は理事長の息子よ。でも逆らえないのはそれが理由じゃないわ」

「え、違うの?」

「だってLGA( ココ )は実力主義の世界だから。家柄とか財力とかは関係ないの。ハルト様は──…」


彼女は一度、言葉を呑み込んで


「──…ハルト様は、天才なの」


ゆっくりと言い直した。



「…天才…って」

ミレイは眉をひそめた。


彼は親の権力を振りかざすだけの弱い男ではない、それは確かだろう。

何故ならミレイは、彼の胸元を飾るバッジを見ていたからだ。


“ 間違いなくあのバッジは─銀色だった ”


銀バッジを持つ者が、この学園に何人いるのかは知らないけれど…。


「東城ハルト。あの人はいくつ?」

「17歳だって」

「──17歳!? どうして?」


ハルトの歳を聞いたミレイは、その答えに驚いた。



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