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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第16章 Mission.2 ~ 逃避せよ

ハァ…
「──…世話のかかる女」
「……」
「だったら、俺が寝ないように自分で工夫しなよ。わざわざ起きとくの…面倒、だから」
「…あ、れ?」
耳許で囁かれた、低い声。
次の刺客が来ると怯えていたミレイだったが
刹那──
その恐怖はどこかへ追いやられた。
恐怖の代わりに頭の中を支配したのは
鍵を開ける時と酷似した、カチッという音──。
「…今の、言葉」
何かがはまり
何かが解けた音。
《 世話のかかる女… 》
「──…聞き覚えがある…この声」
「…?」
「この言葉……!」
ミレイは少しずつ、記憶を呼び起こしていく。

