この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第17章 留守番

自分に向けられるスミヤの視線が艶かしく、怖さを感じたミレイは身体の前で手を組んだ。
「じ、じゃあ…わたしはこれで」
怪しまれないようにしながら、ミレイは部屋から出ていった。
「──…ずいぶんと懐かれたみたいだね」
「……お前は…ずいぶんと嫌われているな」
「ふふ…まさか」
逃げるように去ったミレイの姿を、面白そうに見送ったスミヤ。
彼とカルロの二人だけになったリビング。
互いに顔を合わせないまま二人の会話は続いた。
「今は僕に怯えてる様だけれど…じきに、その愛を向けてくれる筈だ」
「……」
「その前にもう一度、襲いたいなぁ…。快楽に染まった瞳が僕を熱く見つめてくるんだ…──あの瞬間にこそ、純粋な愛を感じられる」
「クク…、歪んでるな」
「…兄さんこそ。いや」
興奮した様子で語る弟を、異常だと嘲笑う。
そんなカルロにスミヤは言い返した。
「兄さんのほうが
…よっぽど歪んでいるじゃないか」
「──…」
「あの子はそれに気付いていないみたいだね。可哀想だと思わない?」
「…だったら、お前が教えてやれ…」
「そんな野暮( ヤボ)なことはしないよ…」
「……そうか」

