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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第17章 留守番

自分に向けられるスミヤの視線が艶かしく、怖さを感じたミレイは身体の前で手を組んだ。

「じ、じゃあ…わたしはこれで」

怪しまれないようにしながら、ミレイは部屋から出ていった。





「──…ずいぶんと懐かれたみたいだね」


「……お前は…ずいぶんと嫌われているな」


「ふふ…まさか」


逃げるように去ったミレイの姿を、面白そうに見送ったスミヤ。

彼とカルロの二人だけになったリビング。

互いに顔を合わせないまま二人の会話は続いた。


「今は僕に怯えてる様だけれど…じきに、その愛を向けてくれる筈だ」

「……」

「その前にもう一度、襲いたいなぁ…。快楽に染まった瞳が僕を熱く見つめてくるんだ…──あの瞬間にこそ、純粋な愛を感じられる」

「クク…、歪んでるな」

「…兄さんこそ。いや」


興奮した様子で語る弟を、異常だと嘲笑う。

そんなカルロにスミヤは言い返した。



「兄さんのほうが
 …よっぽど歪んでいるじゃないか」


「──…」


「あの子はそれに気付いていないみたいだね。可哀想だと思わない?」


「…だったら、お前が教えてやれ…」


「そんな野暮( ヤボ)なことはしないよ…」


「……そうか」




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